世界中の野球選手が憧れる野球の聖地メジャーリーグ。
そんなメジャーリーグは数々の選手が挑戦しスーパースターとなった選手もいればメジャーリーグでプレーすることが叶わなかった選手、さらにはメジャーリーグでプレーしたものの怪我から復帰できずにキャリアを終えてしまった選手など無数の選手達が夢を見て夢を与えてきた舞台です。
そして長いメジャーリーグの歴史で怪我から奇跡の復活を遂げた名選手がいることを知っていますか?
実は皆さんもよく知る日本人メジャーリーガーも例外ではありません。
今回は奇跡の復活を遂げた選手を紹介していきます。
目次
世界最高の二刀流|大谷翔平

今や野球ファンでなくても日本中が知っている大谷翔平。
彼は順風満帆なスター選手の道を歩んでいるように見えますが実は奇跡の復活を遂げた選手のひとりです。
大谷は2017年オフにポスティングシステムでメジャーリーグのロサンゼルスエンゼルスに移籍しています。
メジャーリーグでの最初のシーズンではアスレチックス戦の初登板を初勝利で飾り、本拠地デビュー戦の第1打席では第1号の3ランホームランを放つ鮮烈なデビューを見せました。
その後も活躍が続きましたが2018年6月8日、右肘内側の側副靭帯損傷が分かり、さらに9月5日のMRI検査の結果、右肘靭帯に新たな損傷が見つかります。
2019年には左膝の手術までしています。特に右肘は選手生命に関わる一大事でしたね。
同じ怪我で選手生命を終えた選手も数多くいるのではないでしょうか。
それだけに周りの関係者ですらショックを隠せなかったようです。
しかし大谷は意外に落ち込んでいない振る舞いを周りに見せて次のように語ります。
「その時はもう覚悟していましたね。全然落ち込まなかったです。」
高校時代から160kmを投げる右腕が故障するリスクは常に頭の中にあったようですね。
大谷は数々の選手が受けたトミージョン手術を受ける決断を下しており、ファンの中にはもう大谷の素晴らしいピッチングを見られないかもしれないと思いショックを受ける人もいたようです。
トミージョン手術を受けた選手は復帰まで1年以上かかり本来の投球ができるようになるまでにはさらに時間がかかるとされています。
また手術以前の投球ができないまま現役引退を余儀なくされる選手も珍しくありません。
投手として復活できずに野手の大谷になっていた可能性もありました。
エンゼルス移籍後の3シーズンで結果的には12試合の登板でしたが2021年は9勝2敗と投手ではタイトルこそ取れなかったものの完全復活が見える活躍を見せています。
2022年には奪三振率11.87を記録しアメリカンリーグ1位となり投手としても完全復活を遂げました。
投手大谷は奇跡の復活を果たし、これからも二刀流としての活躍が期待できますね。
そんな復活を遂げた日本の選手は大谷だけではありません。
次に大谷より先にトミージョン手術を受けから奇跡の復活を遂げた先駆者であるダルビッシュを見ていきましょう。
七色の変化球を操る侍右腕|ダルビッシュ

2012年に海を渡りメジャーリーガーになったダルビッシュ。
1年目から日本人投手最高の16勝をマークし、2年目には277の奪三振でタイトルも獲得しており誰もダルビッシュが怪我をするとは思いもしなかったでしょう。
そんなダルビッシュはメジャー3年目の2014年に右肘内側の側副靱帯を部分断裂が分かりトミージョン手術を選択しています。
「右がダメなら左で」
というようにアニメ「メジャー」を意識したような発言でも話題になりました。
結果的に翌年2015年は全休し、2016年に復帰するもののまだ本調子には戻らず本人が満足のいく結果には至っていないようでした。
2017年にはレンジャースからドジャースへ移籍しワールドシリーズで活躍。
完全復活かと思われましたが翌年2018年には右肘の痛みがあり本調子とはいかず周りからは完全復活できるか心配の声もありました。
それでもダルビッシュは無事に奇跡の復活を遂げており、所属するパドレスは2028年42歳を迎える年まで契約を延長しています。
2023年もさらにレベルアップし続けている選手であり今後も活躍も楽しみですね。
2022年MLB投手4冠にサイ・ヤング賞|ジャスティン・バーランダー

2023年2月に40歳を迎えたメジャー屈指の大投手、ジャスティン・バーランダー。
37歳を迎えた2020年シーズンにトミージョン手術を受け、スポーツ選手としては引退を決断する選手も多い年齢でもあるため周りからも復活を心配される様子でした。
しかし39歳の2022年にトミージョン手術から復帰し、メジャー投手4冠に自身3度目のサイ・ヤング賞を受賞。
さらにはワールドシリーズでも勝ち星を上げ、ワールドシリーズ制覇に貢献して完全復活を見せています。
復活前から優れた選手でしたが、メジャーの歴史でも数少ない復活後も大活躍し大投手となった選手のひとりでしょう。
打率1割台から奇跡の復活|マット・カーペンター

2010年のシルバースラッガー賞受賞やオールスターに3度選出されるなどの活躍を見せていたマット・カーペンター。
メジャーでも数少ない素手でバットを振る選手です。
30代後半を迎えた2020年には打率.186と低迷しており誰もが引退を想像した選手でした。
これまで紹介した選手は実績を上げたのち、トミージョン手術を受け復活した選手ばかりですが、マット・カーペンターは2007年のドラフト前にトミージョン手術を受けています。
野手であるため投手ほどの影響はなかったのかもしれません。
またアメリカ最大の移籍情報サイト「トレード・ルーマーズ」では次のように紹介されています。
「最近では最も驚くべき復活を遂げた人物のひとり」
その理由としては2022年5月にヤンキースと契約を結び、長打率においては2022年シーズンで100打席以上立った打者の中でトップの成績を残したことが影響し、2022年12月にはパドレスと最大27億円の2年契約。
マット・カーペンターは30代後半からの復活でさらなる活躍が期待されています。
メジャー屈指のジャニーマン|リッチ・ヒル

メジャーで合計12球団を渡り歩いたジャニーマンであるリッチ・ヒル。
日本のプロ野球でいえば全球団に在籍するほどチームを転々としていた選手です。
2011年にはトミージョン手術も受けています。
2019年には腕と膝の負傷で3度離脱しながらも活躍し、難病や逆境を克服して活躍した選手に贈られる、トニー・コニグリアロ賞を受賞しました。
リッチ・ヒルはまさに奇跡の復活を遂げた選手に相応しいのではないでしょうか。
全メジャーリーガー最年長であったアルバート・プホルスが引退したことで、2023年はリッチ・ヒルが全メジャーリーガー最年長選手となりました。
メジャー最年長のリッチ・ヒルの活躍にも期待しましょう。
以上メジャーリーグで奇跡の復活を遂げた選手を5人紹介しました。
今回日本の選手も登場しましたが、日本人投手でトミージョン手術を受けてメジャーリーグの球団在籍中に復活を果たせなかった選手は複数いるので気になる人は調べてみてもおもしろいかもしれませんね。
ちなみにマエケン体操でお馴染みのツインズ前田健太も2021年にトミージョン手術を受け、奇跡の復活へ向けて今シーズンから公式戦に登板しています。
世界には怪我以外にも様々な理由でファンから忘れられるほどに成績が低迷し、努力を重ね奇跡の復活を遂げた選手がおり、そんな選手の活躍する姿は見ているファンに勇気と感動を与えているように感じます。
これから先も多くの野球選手達が挑戦するメジャーリーグで生まれるドラマを楽しみに応援していきましょう。
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