奇跡の復活

メジャーリーグでは毎年のように病気や怪我で離脱してしまった選手を知っていますか?

 

世界の野球選手の中でメジャーリーグでプレーできる選手は一握りであり、メジャーリーガーになれたとしても怪我や病気で離脱してしまう選手も少なくありませんよね?

 

皆さんもよく知るスター選手であっても、復活できないまま引退を余儀なくされた選手もいるのではないでしょうか。

 

今回はメジャーリーガーとして活躍し、怪我や病気、イップスから復活を遂げた選手を紹介していきます。

目次

魔球カットボールを操った伝説的守護神|マリアノ・リベラ

 

リベラはニューヨークヤンキース一筋でプレーし、最多セーブ記録樹立やワールドシリーズでも活躍した伝説的守護神です。

 

そんなリベラですが1990年に入団し引退をした2013年まで怪我が多い選手でした。

 

怪我のたびに故障者リスト入りするも何度も復活しマウンドに戻ってきて活躍する姿はファンに勇気を与え、投球内容もファンを魅了するような活躍ぶりを見せています。

 

さらに野球殿堂入りや最多セーブ数はギネス世界記録に認定されていましたね。

 

リベラは引退の前年である2012年に引退を示唆しており、この年の5月に前十字靭帯損傷と半月板の一部を損傷で現役引退かと思われましたが次のように語ります。

 

「私は戻ってきます。このような形で現役から退くことはないだろう。」

 

怪我が多い選手でしたが、最後はいつものように復活した姿で終わりたかったのかもしれませんね。

 

引退した2013年には引退する選手とは思えない奇跡的な復活を果たし64試合で44セーブをあげており、故障やスランプにより成績を大きく落とした後に素晴らしい成績を残した選手に贈られるカムバック賞を受賞しました。

 

また引退後の2014年からは救援投手としての功績から名付けられたマリアノ・リベラAL最優秀救援投手賞が設立されました。

 

どれだけ怪我をしても持ち味のカットボールで守護神として君臨し続けた姿から、今後もメジャーリーグで語り継がれる選手だといえるでしょう。

 

通算700本塁打超えのアーチスト|アルバート・プホルス

プホルスは過去にメジャーリーグ3球団でプレーし、通算700本以上のホームランを記録した選手です。

 

そんなプホルスですが2011年以降下半身のいたるところを負傷して手術を何度も受けており、怪我に悩まされながらプレーをするシーズンが続きました。

 

2011年から2021年まではロサンゼルス・エンゼルスと10年契約を交わしていましたが、度重なる怪我の影響もあってか不振が続き2021年シーズンの途中でチームを去ることとなっています。

 

その後、ロサンゼルス・ドジャースでプレーし、翌年の2022年にはセントルイス・カージナルスでのプレーを最後に引退しました。

 

現役最後のシーズンでは、全メジャーリーガー最年長の42歳で奇跡の復活を果たし、この年にメジャーリーグ歴代4位の通算703本塁打を記録する活躍を見せています。

 

また、2022年には、一度大きく成績を落としたが復活し素晴らしい成績を残した選手に送られるカムバック賞を受賞しており、現役最後のシーズンでファンを驚かせる復活を見せました。

 

まさに最後は復活という言葉がふさわしい選手でしたね。

2022年ワールドシリーズ制覇に貢献|トレイ・マンシーニ

マンシーニは2023年にシカゴ・カブスでメジャーリーグ7年目を迎えた選手です。

 

2017年から2022年途中まではボルチモア・オリオールズでプレーし、8月からシーズン終了まではヒューストン・アストロズでプレーしていました。

 

そんなマンシーニは2020年にステージ3の大腸ガンを患い、手術を受けたことを公表しています。

 

そのため、2020年は闘病生活を送り試合に出場することはできませんでした。

 

しかし、2021年にはガンを克服し開幕戦2番ファーストで出場。

 

無事公式戦復帰を果たし「夢のようだ」と表現していました。

 

それだけ過酷な闘病生活だったことがうかがえます。

 

しかしその後も再発の恐怖や葛藤と戦い、不安に駆られて車の内装を殴って破壊してしまうこともあったようです。

 

7月には循環腫瘍DNA検査を受けて陰性と判明し、無事心身ともに回復し、21本塁打を放ちカムバック賞を受賞しています。

 

今後もガンの再発がないまま活躍することに期待したいですね。

シカゴ・ホワイトソックスの守護神|リアム・ヘンドリックス

ヘンドリックスは2021年からシカゴ・ホワイトソックスの守護神を務める選手です。

 

2020年と2021年には2年連続でマリアノ・リベラ賞を受賞しています。

 

ヘンドリックスは2023年の1月にステージ4の血液のガンである悪性リンパ腫であることがメディアによって報道されました。

 

抗がん剤治療は治療が完了しても体に強いダメージを与えますが、ヘンドリックスは最速ともいえる5月には公式戦復帰しており奇跡的な回復を見せています。

 

復帰戦でマウンドに上がる時には外野の大型ビジョンに

 

「Close out cancer(ガンを一掃せよ)」の文字が表示され、守護神の帰還に選手やファン、スタジアム中が喜びを分かち合った瞬間でした。

 

もしかすると2023年のカムバック賞に選ばれるかもしれませんね。

 

通算200勝左腕|ジョン・レスター

レスターは2006年にメジャーリーグデビューを果たし、16年間で通算200勝を記録した選手です。

 

しかしメジャーリーグデビューした2006年には悪性リンパ腫が見つかり、抗がん剤治療を受けています。

 

抗がん剤の副作用によって体重が激減し復帰には時間がかかると思われましたが、2007年の7月に公式戦復帰を果たしています。

 

この年にはボストン・レッドソックスで松坂大輔と共にワールドシリーズ制覇にも貢献していました。

 

2016年にはシーズンで最も活躍した左腕に贈られるウォーレン・スパーン賞やワールドシリーズで顕著な活躍をした選手に贈られるベーブ・ルース賞、2018年には巨人で活躍したマイルズ・マイコラスやマックス・シャーザーと並び最多勝利のタイトルを受賞しています。

 

そんなレスターは一塁への送球や牽制が難しいイップスでありワンバウンドやゴロ送球することで工夫を凝らしながらイップスと向き合いプレーしていました。

 

病気を克服しイップスとうまく付き合いながらメジャーリーグで活躍してきたレスターですが2022年の1月に現役引退を発表。

 

長年活躍してきた大リーガーの引退は名残惜しい気持ちでいっぱいのファンも多いでしょう。

 

今後もメジャーリーグファンが応援してきた選手が引退していくのは名残惜しいですが、新たなスター選手の登場が楽しみですね。

 

以上、メジャーリーグで怪我、病気、イップスから復活した選手を5人紹介しました。

 

今回は現役を引退している懐かしいスター選手も登場しましたね。

 

2023年は日本からイップスを疑われている元阪神タイガースの藤浪晋太郎がオークランドアスレチックスへと移籍しています。

 

藤浪やそのほかの選手も怪我や病気、イップスから復活して本来の実力で大活躍する姿が見られる日が待ち遠しいですね。

 

これから先も挫折を乗り越えた野球選手達がメジャーリーグで活躍することを楽しみに応援していきましょう。